多くのママが気にする産後の下半身太り。脂肪がついて太ったように見えてしまいますが、これは骨盤や内臓の位置、姿勢の変化が影響しており、一般的な下半身太りとはメカニズムが少し異なります。今回は産後の下半身太りの原因や対策、効果的なトレーニング方法などをご紹介します。
産後の下半身太りの原因
比較的女性に多いと言われている洋ナシ型の下半身太り。これは、皮下脂肪が溜まって腰や太ももに脂肪がつくタイプのことを言います。
通常の下半身太りの原因としては、むくみや冷えなどによる血行不良、老廃物の蓄積のほか、運動不足による下半身の筋肉の衰え、水分や塩分の取りすぎなどが挙げられます。
産後の場合は、上記に加えて骨盤の開きやゆがみが影響します。出産時に産道が広がるためその分骨盤も開き、お尻のサイズがかなり大きくなったと感じることが多いようです。また、内臓の位置も産後は下がっている状態で、これも体形が悪くなる原因のひとつになります。このほか、骨盤のゆがみが原因で姿勢が悪化して下半身が太ったように見えることもあります。
体形を元に戻そうとして無理な食事制限などをしてしまうと、必要な栄養分が摂取できず授乳時に赤ちゃんに十分な栄養を与えることができなくなるので注意が必要です。
産後の下半身太りの対策
産後に下半身が太ってしまった際は、以下のような方法で改善してみましょう。
・食事の見直し
食事を見直す際は食事量を減らすのではなく、バランスの良い食事をすることを意識しましょう。産後は脂肪分を減らし、弱った筋肉を補強する食事が好ましいです。赤身のお肉や白身魚を中心にたんぱく質をしっかり摂取するようにしてください。
加えて、母乳育児をする場合は赤ちゃんの骨を作るために鉄分やカルシウムも重要です。豆類や野菜をしっかり取り入れ、牛乳やヨーグルトなども積極的に摂取しましょう。味の濃いもの、アルコール、脂っこい料理やお菓子などは避けるようにしてください。
・むくみ解消
むくみは血液中の水分が血管から外へ流出して溜まってしまうことを言います。むくみを解消するために脚や太ももの付け根をさするようにリンパマッサージをすると良いでしょう。
・セルライトによる脂肪を落とす
セルライトはお尻や太ももなどに発生し、細胞が老廃物などと結びつくことで肌の表面にできます。セルライトを落とすためにマッサージや運動をしたり、脂肪分の少ない食事を選ぶようにしてください。
・姿勢や骨盤のゆがみの改善
見た目をできるだけ早く元に戻すには、開いている骨盤を元の位置に戻し、正しい姿勢で常に生活することが大切です。骨盤ベルトをつけてバランスをとるほか、骨盤体操やトレーニングを行うと良いでしょう。
産後の下半身太りにおすすめのトレーニング
産後の下半身太りを改善するには、骨盤を正しい位置に戻すことが大切です。ご自宅や外でできるおすすめのトレーニング方法をいくつか見ていきましょう。
・ウォーキング
ご家族に赤ちゃんの面倒をみてもらって外を歩いてみましょう。外を歩くことで気分もリフレッシュするはずです。
・スクワット
下半身の筋肉を鍛えるスクワットは下半身太りに効果的なトレーニング方法ですが、産後のカラダへの負担が大きいため、無理のない範囲で行うようにしてください。今回は、産後でも行いやすいハーフスクワットをご紹介します。
1.肩幅に足を広げます。

2.手を頭の後ろにおいた状態で軽くひざをまげていきます。ゆっくりと元の状態に戻ります。
これを30回ほど行います。
・お尻歩き
お尻歩きとは床に座った状態でお尻を交互に動かして歩く運動のことです。カラダへの負担が少なく、骨盤周辺の筋肉を使って関節に動きをつけられるのでカラダケアの理想的なトレーニングです。
骨盤周辺の脇腹と内臓を支える筋肉を鍛えて筋肉量を増やすことで、腰の辛さに働きかけたり、お腹のシェイプアップや太りづらいカラダへ導きます。その他、カラダのバランスが良くなることで血液やリンパの流れがスムーズになり、冷え性やむくみの対策につながります。椅子に座った状態でお尻を交互に動かすだけでも効果が期待でき、家の中ならどこでも簡単にできるのでぜひ試してみてください。
1.床に足を伸ばして座って背筋を伸ばします。

2.お尻で歩くように左右を交互に動かし前進します。腕をよく振るようにしましょう。
上記を参考に毎日の生活の中にトレーニングなどを取り入れてみてください。