手のしびれは首や肩と関係しています。ストレートネックが原因かもしれません。ここではストレートネックのメカニズムや原因、ストレートネックによる手のしびれへの対処法などについてご紹介します。
ストレートネックとは
ストレートネックは首が自然なS字を描いていない(曲がりが浅い)状態を言います。病名ではありません。本来、首の骨は頭を支えるために緩いカーブを描いており、頭の重さをうまく分散させたり、衝撃を吸収したりしています。しかし、何かしらの原因でストレートネックになってそのカーブがなくなってしまうことで、首周りの骨や筋肉に大きな負担がかかり、体にさまざまな異常が現れます。
ストレートネックによって起こる主な症状としては、手のしびれ、頭痛や首の痛み、肩こりの他、めまいや吐き気などがあげられます。また自律神経失調症の原因となるケースもあるため、安易に放置するのは危険です。ストレートネックはレントゲン写真で診断ができますので、肩こりや手のしびれがある場合は、一度病院で診てもらうと良いでしょう。
ストレートネックの主な原因
ストレートネックは現代人にとても多いと言われています。
主な原因は「悪い姿勢」によると言われています。悪い姿勢になる原因は、パソコン作業、スマートフォンの操作の際の姿勢が主な要因としてあげられます。パソコンやスマートフォンの操作は、自然と首を下向きに傾けた姿勢になります。首を傾ける角度が増せば増すほど首にかかる負担は増えます。そして、その状態を長時間維持し続けることは首の筋肉に過剰な緊張状態を長時間強いることになるので、首の筋肉が疲弊して徐々に首のカーブが失われていき、ストレートネックになってしまうのです。
また、スポーツもストレートネックになりやすい傾向にあります。柔道やレスリングなど首に大きな負荷がかかりやすい格闘技はもちろん、転んだ際に首に大きな負荷をかける可能性のあるスキーやスノーボードなどもストレートネックになりやすいようです。
その他、頚椎椎間板症や頚椎症など骨によるもの、先天性によるものもあるようです。
ストレートネックの対処法
ストレートネックの改善には、普段の姿勢を正すことはもとより、筋肉のもみほぐし(セルフマッサージ)やストレッチなどを定期的に行い、首の自然なカーブを取り戻しましょう。
・姿勢を改善する
姿勢の悪い方まずは姿勢を改善するところから始めましょう。スマートフォンの操作はできるだけ頭を下げずに正面を向きながら行います。パソコンの操作は、椅子や机の高さ、パソコンのディスプレイの位置を見直して、自然な体勢で作業できようにします。普段デスクワークが多い方は特に注意しましょう。
・ストレッチを行う
首のストレッチを行い、首周りの筋肉をしっかり鍛えていきましょう。ここでは誰でもできる簡単ストレッチ方法をご紹介いたします。
1.椅子に座ります。
2.首の前側を伸ばすよう意識をして首を後ろに倒します。
3.左右にも動かします。
・筋肉を揉みほぐす
ストレッチを行う前に、硬くなった筋肉を揉みほぐすとより良いでしょう。
1.首の前側を下に流すように揉みほぐします。
2.耳の後ろから下にかけて流すように揉みほぐします。
ストレートネックは現代社会において、潜在層も含めてとても多くなっています。手のしびれを感じたら、まずは姿勢を見直し、ストレッチやセルフマッサージを行ってみてください。首のストレッチをしても手のしびれが気になるという場合には、一度病院を受診してみることをおすすめします。