内臓下垂とは? チェック方法も解説
「内臓下垂」というのは、胃や腸などの内臓が本来あるべき位置よりも下がってしまう状態のことで、内臓下垂の中でも特に胃が下がっていることは「胃下垂」、腸が下がっていることは「腸下垂」と呼ばれています。下に落ち込んだ内臓は、最終的に骨盤に引っかかって止まりますが、そのままの状態では内臓は消化吸収など本来の働きを正常に行うことができません。その結果、便やガスが溜まってしまい下腹がぽっこりと出てしまうこともあるのです。 上半身や腕などは痩せているのにお腹だけが出ていたり、お腹のぽっこりが気になったりという方は以下のポイントを参考にセルフチェックをしてみましょう。内臓下垂は自分で判断をするのは難しい部分もありますので、気になる場合には医師や背術師に相談することもおすすめです。寛骨におへそがかかっているか
上半身と下半身の境には「寛骨(かんこつ)」と呼ばれる骨が左右両方にあります。この骨は、仙骨と腸骨、そして恥骨の3つから構成されていますが、この範囲内におへそがある場合は内臓下垂の可能性が考えられます。お腹のふくらみの頂点がおへそ下にあるかどうか
お腹のふくらみのうち最も前に出ている部分がおへその下にある場合もまた、内臓下垂の可能性が考えられます。内臓下垂を招く原因
では、内臓下垂はどのようなことが原因で起こるのでしょうか。主な原因を詳しくみていきましょう。腹筋や骨盤底筋の筋力低下
腹筋や骨盤底筋といった胴体にある筋肉には、内臓を支える役割があります。加齢などによってこの筋肉が低下してしまうことで、内臓下垂を招いてしまうことも。立っている時に猫背になってしまったり、背もたれがないと姿勢良く座っているのがつらかったりしたら、内臓を支える筋力が低下しているサインです。骨盤の歪み
筋力が低下して姿勢が悪い状態が続くと、結果的に骨盤が歪んだり開いたりしてしまい、内臓を支えることができなくなってしまいます。鏡で自分のカラダを見た時に左右の肩の高さが揃っていない場合には骨盤が歪んでいる可能性も。歪みを改善するストレッチなどを取り入れてみるのがおすすめです。内臓下垂が招くこと
内臓下垂になると下腹がぽっこり出てしまって気になるというだけでなく、それ以外にもさまざまなトラブルが現れることもあります。内臓下垂が招くそのほかの症状について詳しく見ていきましょう。冷え
内臓が下がることで内臓同士が圧迫し合い、血流やリンパの流れが悪くなってしまうことで、冷えを引き起こすことがあります。基礎代謝の低下
内臓下垂による冷え、内臓の機能の低下によって、基礎代謝も低下してしまう可能性があります。基礎代謝が下がるということは、痩せにくいカラダになるということでもあります。便秘
下に落ち込んでしまった内臓によって腸が圧迫されてしまうことで、腸の働きが鈍くなって便秘になってしまうこともあります。生理痛が悪化
下に落ち込んでしまった内臓は、腸だけでなく子宮や卵巣も圧迫してしまいます。その結果、生理痛の悪化につながってしまう可能性もあります。腹部の違和感
内臓によって腸が圧迫されることでお腹の中にガスが溜まってしまい、膨満感などの違和感を生じることもあります。内臓下垂を改善する方法
ぽっこりお腹はコーディネート次第である程度カバーすることも可能ですが、内臓下垂は見た目だけの問題ではなく、さまざまな健康トラブルを招く可能性もあるので、きちんと改善しておくのが理想的です。では、どのようにしたら内臓下垂を改善することができるのでしょうか。 上でも述べた通り、内臓下垂というのは内臓が本来の位置よりも下に落ち込んでしまった状態ですから、それを改善するには下がった内臓を元の位置に戻せば良いわけです。その効果的な方法のひとつが、内臓を支えるインナーマッスルを鍛えること。ここでは、内臓下垂を改善するおすすめのストレッチ、トレーニング方法を詳しく解説していきます。内臓下垂のストレッチ
1.立った状態で両手を前側股関節付近に置き、背中を伸ばし軽くお尻を締めます。
※腰を反らせるより、お腹を伸ばすイメージで行います

内臓下垂のストレッチ
1.椅子に座って足を揃えます。

内臓下垂のトレーニング
1.仰向けで膝を90度に曲げ、反対の足首を大腿部にのせます。

