朝起きると首に違和感があり、思うように首が動かせなくなる寝違え。なってしまうと首が自由に動かなくなりつらい日々が続きますが、一度は経験したという人も多いのではないでしょうか。
ここではつらい寝違えの原因や予防方法、なってしまったときの対処法などについてご紹介します。
寝違えの原因とは? そのメカニズムを解説
寝違えの症状としては、首の可動域の制限が挙げられます。通常であれば左右それぞれ90度ほど首を回すことができますが、寝違えてしまうとこの可動域が狭くなり、ひどい場合は首を少し動かすだけで痛みを生じる場合もあります。無理に動かそうとすると激痛を伴い、無意識にカラダごと回してしまうような状態になってしまうこともあります。
これ以外にも、上下に首を振れない、肩が上がらない、疲労感が強いなどの症状を伴う場合もあります。発症してから1~3日間が最もひどく、徐々に痛みが減り1週間ほどで気にならない程度まで症状は落ち着きます。
寝違えのメカニズムは、首の筋肉が緊張を起こして硬くなり、血管が収縮することで血行不良と酸欠状態を起こしてしまうこと。これが炎症となって痛みを伴うのです。
寝ているときに負荷のかからない自然な格好であれば問題ないものの、何かの拍子で首周りの筋肉に負荷がかかった状態で長時間寝たときなどが要注意です。
通常であれば、寝ているとき無理な姿勢になった場合でも、自然と寝返りを打って元に戻すことができます。ただ、ひどく疲れていたり、泥酔したりと眠りが深過ぎる状態のときは、寝返りが打てずに無理な体勢が長時間続きやすくなるので、寝違いのリスクが高まるのです。
これ以外に枕などの寝具が原因であったり、日中の姿勢やストレス原因だったりし、寝違いの原因はさまざまだと言えます。
寝違えを予防するのにおすすめのストレッチ方法
寝違えを予防するためには、お酒を控えたり、ストレスを溜めないようにしたりすることはもちろん、ストレッチをしておくことも大切です。ここでは寝違えを予防するためのストレッチ方法をご紹介します。
背中の筋肉のストレッチ
1.両腕を真上に伸ばします。

2.両腕で持ったダンベルを徐々におろすイメージで、曲げた状態の両腕を頭の後ろぐらいの位置で止めます。

3. 1と2を繰り返し行います。
胸の筋肉のストレッチ
1.肘を曲げて手のひら、肘を壁に当てます。

2.足を肩幅に広げます。
3.壁に手を当てている方向と逆方向に体をそらします(壁に当てている手の脇と胸あたりにある大胸筋を伸ばすことを意識します)。
※右手は添えなくて良いです。

4.これを30秒キープします。終わったら、反対もやります。
脇の筋肉のストレッチ
首が痛む側の腕を後ろ向きに伸ばし20秒キープ
もしも寝違えてしまったときの対処法
普段から規則正しい生活を送り、寝具なども気を遣って選んでいたとしても、完全に寝違えを防止することは難しいと言えます。もし寝違えてしまった場合は無理をしないことが大切ですが、以下のことを試してみることで、痛みが緩和される場合があります。
激しい痛みがある場合は冷やす
寝違えたときは炎症を起こしているので、まずはその箇所を冷やすことが有効です。氷嚢や凍らせた冷却ジェルなどを患部に当てて冷やしましょう。冷やしすぎは良くないので、まずは数分間を目安に。冷やすと痛みが少し和らぎますが、無理に首を回すことはしないようにしてください。
痛みが治まってきたら温める
炎症が引き、痛みがある程度落ち着いてきたら、今度は患部を温めて血行を良くしましょう。お風呂でゆっくりつかったり、シャワーでしっかり患部を温めたりすることもおすすめです。
ストレッチをする
「首が痛いのにストレッチするなんて逆効果じゃないの?」と思われがちですが、先に紹介したストレッチをすることで痛みが緩和されることもあります。ただ、ストレッチを行う際には首をあまり動かさないように注意しましょう。
寝違いはつらいものですから、上記を参考にしっかりと予防することが大切です。もし寝違えてしまってもさまざまな対処法がありますので、ぜひ試してみてください。