疲れを溜めないためには、十分な睡眠や休息をとることが大切ですが、食生活も気にかける必要があります。特に忙しい人は食生活が乱れ栄養が偏りがちです。これを機会に自身の食生活を見直してみてはいかがでしょうか?
ここでは疲れに負けない栄養素や食事の注意点についてご紹介します。
疲れが溜まったときの症状とその原因
疲れが溜まってくると、倦怠感やだるさといった症状が現れますが、これ以外にも集中力の低下、肩こりや腰痛、肌荒れなどの症状が出ることもあります。これらの症状は、充分な睡眠や休息をとることで回復することもありますが、食生活を見直すことでも軽減する可能性があると言われています。
睡眠や休息をとっているにも関わらず、なかなか疲れがとれない場合は、栄養の不足や偏りを疑ってみましょう。
1日3食しっかり食べているつもりでも、好きなものだけ食べていたり、ファーストフード中心の食事だったりする場合は栄養が偏ってしまうため、疲労回復に必要なエネルギーが確保できていないケースも多いようです。
疲れをとるために摂取したほうがよい栄養素
では、具体的に疲れがとれると言われている栄養素にはどんなものがあるのでしょうか?
アミノ酸
アミノ酸は人のエネルギー源となるたんぱく質の元となる栄養素で、20種類もあります。その中でも9種類は体内で生成することができません。これらは必須アミノ酸と呼ばれており、食事によって摂取する必要がある栄養素だと言われています。必須アミノ酸は、肉や魚、卵や乳製品、大豆製品などに多く含まれているので、意識して摂るようにしましょう。
ビタミンB1
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える働きがあるため、疲れをとるには必要不可欠なビタミンのひとつです。ビタミンB1を多く含む食材としては、豚肉、うなぎ、たらこ、大豆製品などが挙げられます。
ビタミンB12
赤血球やヘモグロビンを作る働きがあるビタミンB12は、不足すると貧血などの症状を引き起こすと言われています。ビタミンB12を多く含む食材としては、肉や魚介類などの動物性食材全般です。レバーなどは特に多く、しじみやあさりなどの貝類、さんまやイワシなどもビタミンB12が豊富です。
イミダゾールジペプチド
イミダゾールジペプチドは最近注目されている栄養成分の1つで、疲労の原因となる活性酸素の活動を抑え、疲労回復に効果が高い栄養素と言われています。主に鶏むね肉やマグロ、カツオなどの魚に多く含まれており、身近な食材から手軽に摂取することができます。
マグネシウム
マグネシウムはエネルギー代謝を促進する働きがあり、疲労回復はもちろん、カラダのバランスを保つために必要な栄養素です。しかし現代人には不足しがちな栄養素の1つで、バランスの良い食事がカギとなります。ナッツ類や大豆製品に多く含まれていますが、ナッツ類はカロリーが高いため、豆腐などで積極的に摂取していくようにしましょう。
クエン酸
クエン酸はエネルギー代謝を助ける役割があり、壊れた細胞の修復をする働きがあると言われています。クエン酸はグレープフルーツやキウイ、お酢などから摂取することができます。激しい運動やスポーツの後などにもクエン酸は効果的です。
疲れが溜まっているときに食事を摂る際の注意点
疲れが溜まっているときには、できる限り胃への負担を減らすようにしましょう。消化の悪いものや脂っこいものは避け、唐辛子などの刺激のある食材も控えるようにしてください。生ものは避け、食材はしっかり火を通したり、小さく刻むなどして、消化しやすくすると胃の負担が軽減されます。
また、水分を取りたいときには、意識して温かい飲み物を摂るようにすると、免疫力が高まります。消化のよい味噌汁やスープなどで水分補給をしても良いでしょう。冷たいものの食べ過ぎ、飲みすぎでカラダを冷やさないように注意してください。
疲れをとるには食事は大切ですが、なかなかすべての栄養素をバランスよく摂取するのは難しいものです。まずは上記を参考に疲れを取るための栄養素を知り、食事だけでなく睡眠や日々の運動、骨盤バランスの調整をすることも忘れないようにしましょう。