長時間にわたるパソコン業務や運動不足などにより、首の後ろや肩周りに痛みや重さ、だるさ、違和感を引き起こす肩こり。肩こりは、頭痛や自律神経の働きを乱すだけではなく、小顔の大敵となる顔のむくみやエラ張りを助長するのをご存知でしょうか? 遺伝や生まれつきの骨格だからといって諦める必要はありません。首・肩周りのこりを和らげることで、すっきりとした小顔を作り出すことができるのです。
肩こりが原因で顔が大きく見えてしまうって本当?
肩がこると、肩の骨(肩甲骨・鎖骨・上腕骨)につながる後頭部や背中側の筋肉が緊張し、顎が上向きとなると同時に、頭が前に出る姿勢をとりがちになります。すると、口の奥で頬骨と下顎を結ぶ翼突下顎縫線(よくとつかがくほうせん)と言う靭帯(じんたい)と周辺の筋膜がゆるみ、後方にある脂肪組織が前方へ流れ込みます。その結果、ほうれい線ができたり、フェイスラインがはっきりしなくなる(エラが張る)といった変化が現れます。また、肩こりの痛みが続くと、無意識のうちに奥歯を食いしばり顔の輪郭を歪めてしまったり、精神的なストレスによって自律神経が乱れてしまうことがあります。それが、顔のむくみにつながってしまうことも考えられるのです。
肩こりは「顔が大きく見える」以外の顔トラブルも招く可能性が……
肩こりは下記のように「顔が大きく見える」以外の顔トラブルを引き起こす可能性があります。
大人ニキビや吹き出ものの原因になる可能性も
肩や首周りの筋肉がこり固まると、周辺の血液やリンパの流れが滞り、肌の代謝機能が低下します。肌に必要な栄養素が行き届きにくくなるとともに、老廃物が溜まりやすくなった肌は、大人ニキビや吹き出ものなど肌荒れを引き起こしやすい肌質へ傾いていきます。血流が悪いと顔がくすみがちになるとともに肌を守るバリア機能が低下し乾燥しやすくなるため、お化粧ノリが悪くなってしまうことも。顔に痛みを感じることも
肩こりにより、首や肩周りの筋肉が緊張すると、そのすぐ近くを通る三叉神経を圧迫し、顔面に痛みやしびれを感じることがあります。痛みに耐えるため自然と首や肩に力が入る癖がつき、症状をより悪化させる恐れがあるため、注意しなければなりません。肩こりを改善する方法
肩こりは、以下の改善方法をで改善していき参考にしてみましょう。
姿勢を正す
長時間にわたるパソコン業務やスマートフォン操作により、猫背や巻き肩になりがちの肩は要注意です。首や肩の筋肉に負担をかける姿勢を続けていると、首・肩周りの血流が滞り、疲労物質が神経を刺激することで痛みを生じさせます。痛みを防ぐには、筋肉に負担をかけない正しい姿勢をキープすることが大切です。また、椅子や机の高さが合わず、無理な姿勢になっている場合は、できるだけ正しい姿勢で作業できるよう環境の見直しを行い、整えましょう。適度な運動をする
適度な運動により血行を促進し、疲労物質の代謝を活性化させます。また、運動不足により正しい姿勢を維持するための筋力や、手足末端の血流を促す筋肉によるポンプ作用が低下してしまいます。軽く汗ばむ程度の運動や筋肉の柔軟性を高めるストレッチを積極的に取り入れましょう。ストレスを溜めないようにリフレッシュする
精神的なストレスは、知らず知らずのうちに全身の筋肉を緊張させ、肩こりを引き起こします。また、過度なストレスにより自律神経機能が乱れると、体温調整や血管の収縮機能が阻害され、肩こりの症状を加速させることも少なくありません。肩こりとストレスは表裏一体と言っても過言ではありませんので、ストレスを溜め込まないよう、定期的に気分転換を図ることが大切です。入浴する
40度のお湯に15~20分ほどじっくり入浴すると、こり固まった筋肉の緊張が和らぎます。全身の血流が改善されるため、痛みの元となっていた疲労物質の排出も促進されます。また入浴は、肩こりに関係するとされる自律神経の乱れを正し、頭痛や冷え性などの不快な症状を和らげることが期待できます。疲れているとシャワー浴で済ませてしまう人も多いかもしれませんが、肩こりしやすい人ほど、湯船に浸かることをおすすめします。肩と顔のストレッチ
肩こりを和らげ、すっきりとしたフェイスラインを目指すには、顔の表情を作る表情筋や顎・頬・肩の動きに関わる筋肉を柔軟に保つことが重要です。特に顔の筋肉は、毎日の生活で全体の3割ほどしか使われていない ため、ほかの筋肉よりも衰えやすい部分です。 ストレッチ方法は以下の通りです。
1.首を後ろに倒します。このとき、両手を胸の前に添えて、カラダを上に引っ張られないようにします。 2.両手を胸の前に添えた状態で、左右に頭を倒します。 3.両手を胸の前に添えた状態で、真下を向いて頭を倒します。 4.一連の流れを繰り返し行ってください。