会社や自宅で長時間デスクワークをしていると、だんだんストレスが溜まりますよね。マメに休憩したり軽い運動をしたりすれば良いのですが、環境によっては難しいこともあります。長く同じ姿勢を続けていると、肩が凝ったり腰痛が悪化したりする場合もあります。そんなときに最適な、デスクワークのストレスを手軽にコントロールできる呼吸法などについて紹介していきます。
デスクワークでストレスが溜まりやすい理由って?
「調べ物をしたり、資料を作ったりしていたら、いつの間にか時間が経ってしまった」なんて経験はありませんか? 特に、パソコンを使って仕事をしていると、長時間同じ姿勢になりがちなので、全身の血流が悪くなり乳酸が溜まって疲れやすくなります。
ずっと同じ部屋にいると空気も悪くなり、人と話す機会も減るので、怒りっぽくなったりイライラしたりすることも。また、カラダを動かさないで細かい字を長時間見続けているため、肩こりや腰痛が悪化するだけでなく、頭痛や眼精疲労、不眠症になる方もいるようです。症状がひどくなると、糖尿病や脳梗塞など危険な病気に発展する可能性もあるので、デスクワークによるストレスを放置せず、きちんと解消するようにしましょう。
デスクワーク中のストレス解消法
では、デスクワーク中にストレスを解消する方法には、どんなものがあるのでしょうか?
その場でできる簡単な方法としては、深呼吸や複式呼吸などの「呼吸法」があります。ほかにも、肩回しなどの簡単なストレッチやハンドマッサージ、お茶を飲む、おやつを食べて気分転換するなど……。
特に、パソコンを使った仕事は、ブルーライトの影響で目が疲れやすく、不眠症になったりストレスを感じやすくなるようです。そのため、大切なのは目の疲れがひどくなる前に目を休めたり、手足を動かしたりして血流を良くすること。眼精疲労や肩こりを予防するためにも、30分または1時間に1回は休むようにしましょう。
デスクワークの合間にも、自分に合った解消法を見つけて、少しずつストレスを発散することが大事です。ほかにも、デスクワーク中のストレス解消法は、以下のようにさまざまなものがあります。いろいろ試してみましょう。
- 温かいおしぼりなどで目や首を温めて血流を良くする
- 足首を動かして全身の血流を良くする
- お気に入りのドリンクやおやつでティータイムを挟む
- 近くの人と気分転換におしゃべりをする
- 休憩時間に、好きな音楽を聞いたり動画を見たりする
ストレス解消は呼吸法から
上述したストレス解消法の中でも、呼吸を意識するやり方はストレスを取り除くだけでなく、カラダの凝りなどもほぐしてくれるので非常に有効です。
呼吸には「やる気モード」と「リラックスモード」の2つの種類があります。
「やる気モード」の呼吸とは、口を使って胸式呼吸を行う呼吸のことを指します。胸式呼吸はスポーツなどで行う呼吸で一度に大量の空気を取り込むことができますが、肩や背中に力が入り、筋肉が緊張した状態になります。ずっと緊張した状態ですと血流が悪くなり、カラダの不調へとつながってしまいます。多くの日本人は「リラックスモード」が苦手で「やる気モード」の呼吸を多く行っているため、疲れてしまっている状態になるのです。
「リラックスモード」の呼吸は腹式呼吸のことを指します。横隔膜が上下に大きく動かして呼吸することで、お腹にスペースができて多くの酸素を自然に取り入れることができ、また横隔膜の下にある内臓がもみほぐされることで血流や代謝がよくなる効果が期待できます。
「やる気モード」の呼吸に適度に「リラックスモード」の呼吸を取り入れることで心身をリラックスさせ、健康なカラダにしてくれます。忙しいデスクワーク中は「やる気モード」の呼吸のみをしがちな状態になるので、カラダがガチガチに固まり、ドッと疲れを感じることも多いでしょう。そんな際は「リラックスモード」の呼吸を取り入れて、カラダを休めてください。
実際に呼吸法を取り入れましょう
では実際にどのように呼吸をすれば良いのかをご紹介します。
- まっすぐ立って鼻から息をゆっくり吐きましょう。
- 次に鼻で息を吸いながら両手をゆっくり上げて、頭の上で手のひらを合わせます。
- 鼻から息をゆっくり吐きながら、ゆっくり両手を胸の前まで下ろします。
- 息をそのまま吐き続けながら、カラダをゆっくり30度倒してお辞儀をします。
- さらに深くカラダを倒して息をすべて吐ききります。このとき、太ももなど足の後ろ側がしっかりと伸びた状態になるようにします。
- 最後に鼻で息を吸いながら、ゆっくりカラダを起こします。
血流が悪くなると、ストレスを感じやすくなるだけでなく、さまざまな不調や病気の原因にもなりかねません。仕事の合間にストレッチや呼吸法を上手に取り入れて、ストレスを減らしながら気分よく快適に仕事をするようにしましょう。