肩こりは肩周辺の筋肉の疲労や血行不良が原因と言われていますが、それは普段の生活における姿勢と密接な関係があります。長時間座り姿勢になるデスクワークなど、ずっと同じ姿勢のまま作業しているときはもちろんですが、立っているときの姿勢にも注意が必要です。ここでは肩こりを悪化させる姿勢についてご紹介します。
肩こりを悪化させる姿勢とは
肩こりと姿勢は大きく関係していると言われています。では、座るとき、寝ているとき、それぞれどんな姿勢が肩こりを招いてしまうのでしょうか?
座るときの悪い姿勢
座るときの悪い姿勢の代表格と言えば、ねこ背が挙げられます。ねこ背とは背中が丸くなってしまい、顔だけが前に突き出してしまう姿勢のことを言います。前に傾いた頭を支えるために、首や肩の筋肉には大きな負荷がかかっているのです。
パソコンを使用したデスクワークはねこ背になりやすいため、長時間続けると肩こりになりやすいと言われています。
また、足を組んで座るのもおすすめできません。一見、足と肩は離れているので無関係だと思われがちですが、足を組んで座ると骨盤が歪みやすく、背骨や首に負担がかかり、肩こりを招く恐れがあるのです。
ほかにも、ありがちなのが肘をついて机に座る姿勢。手の平をアゴの下に置いて、肘を机の上に置くこの姿勢は、腰から上半身がねじれた状態となり、カラダのバランスが崩れてしまいます。肩こりの大きな要因の1つになるとも言われているので注意しなければいけません。
立っているときの悪い姿勢
立っているときも姿勢が悪いと肩こりを招くことがあります。座っているときと同様にねこ背は肩こりになりやすく、前傾姿勢は頭の重さを支えるために首や肩に大きな負担がかかります。特にスマホを見ながらの立ち姿勢は、自然とねこ背になりやすいので気を付けるようにしてください。
また、片足に重心をかけるような立ち方や足を交差させて立つのも要注意です。偏った立ち方をすると、カラダのバランスを保とうと肩や背中の筋肉に負担がかかり肩こりに繋がってしまう危険性があるのです。
肩こりになりにくい姿勢とは
良い姿勢を保つことができれば、たとえ長時間同じ姿勢のまま作業をしたとしても、左右のバランスがとれている状態となり、余計な負荷がカラダにかからないため、肩こりにもなりにくいのです。以下のことを意識しながら良い姿勢をキープするようにしましょう。
座るときの良い姿勢
まずアゴを引き、左右の肩を同じ高さにします。そして下腹部に軽く力を入れ、お腹を引っ込め、骨盤をしっかり立てるのが良い姿勢です。最近では姿勢を矯正してくれる椅子やクッションなどもありますので、試してみると良いでしょう。また、34×80cmくらいのタオルを棒状に丸めて、お尻の後ろ端をのせるように座ると骨盤がしっかりと立ちます。
しかし、最初のうちは姿勢に気を付けていても、無意識に崩れてしまうことがあるので、時間を決めて正しい姿勢になっているか時々チェックするようにしましょう。
立っているときの良い姿勢
立っているときは、かかとをそろえて両足をぴったりと地面につけます。次にひざをまっすぐに伸ばし、軽く胸を張ります。張り過ぎると反り過ぎて逆効果になってしまうので注意するようにしてください。最後にお腹と肛門にやや力を入れてお尻を引き締めると良いでしょう。
姿勢をただしても肩こりが治らなければストレッチがおすすめ
自分では意識していても、なかなか良い姿勢をキープするのが難しい場合には、ストレッチでカラダをほぐしてみましょう。
肩と首回りのストレッチ
1.姿勢を正し、頭が真正面を向いた状態から頭を右へまげて、30秒キープします。
2.首を傾けて目線を肩へと向けた状態でゆっくりひねりを加えます。
3.反対側も同様に行います。
肩のストレッチ1
1. 姿勢を正し、頭が真上を向いた状態にします。
2.両手をそれぞれの耳たぶの後ろに当て、指を耳たぶの後ろにそろえます。
3.指を軸にしてアゴを引きます。
肩のストレッチ2
1.右腕を左肩の方向に伸ばします。
2.左腕で右腕を挟んでクロスさせて、右肩が伸びるようゆっくり引きます。
3.終わったら反対側の腕も同じように行います。
このように姿勢は肩こりに大きく影響し、悪い姿勢をただすことが肩こり軽減の近道と言えます。上記を参考に自身の姿勢を見直して肩こりを予防してください。