眠っているときの自分の姿は、自分ではなかなか自覚しにくいものですが、朝起きたときに首や肩がこっていたり、痛みがあったりした場合には、寝方に問題があるのかもしれません。例えば、両手を上げて眠る「バンザイ寝」。側から見るとのびのびと眠っているようにも見えますが、実はこのバンザイ寝がカラダのトラブルのサインということも充分に考えられます。そこで今回は、バンザイ寝について詳しく解説していきます。
バンザイ寝とは?
バンザイ寝というのはその名の通り、両手を上げた体勢で寝てしまうことです。眠っているときの姿勢というのは自分では分からないものですが、朝起きたときになぜか両手が上がっていたことがあるという人は、睡眠中にバンザイ寝をしている可能性があります。
無意識にしてしまっているこのポーズには、実はカラダのさまざまな不調がサインとなって現れていることがあります。目が覚めたときにはバンザイの体勢ではなかったとしても、起床時に腕がしびれていたり、冷えていたりする場合には、睡眠中にバンザイ寝をしている可能性が考えられるでしょう。
なぜバンザイ寝をしてしまうの?
小さな子どもが両手を頭の横に上げたバンザイの体勢で眠っている姿というのは、なんとも可愛らしいものですが、大人がバンザイ寝をしていた場合には注意が必要です。
なぜかというと、バンザイ寝をしてしまう理由として以下のようなことが考えられるからです。
背中がこっている
長時間のデスクワークやスマホの使用などで姿勢が悪くなりがちな現代人。姿勢の悪さは背中のこりを招きます。背中の筋肉がガチガチにこっていると、肺の伸縮が妨げられて呼吸が浅くなってしまいます。そのため、睡眠中に呼吸を楽にしようとして、無意識のうちに腕を上げて背中をほぐそうとしているのです。
肩がこっている
首や肩にこりを感じている場合、腕を上げている方が楽だからという理由で無意識にバンザイ寝をしていることがあります。両腕を上げることで、眠っている間にストレッチをしている状態になっているのです。ただし、バンザイ寝というのは肩や首に大きな負担がかかってしまうため、反対にこりがひどくなってしまったり、四十肩や五十肩の症状が現れたりすることもあります。
バンザイ寝を続けるとどうなるか?
睡眠時の体勢というのは癖になってしまいがちですが、バンザイ寝をそのまま続けているとさまざまなカラダのトラブルを引き起こしてしまう場合があるので注意が必要です。
血行不良を起こす
常に腕を上げた状態で眠っていると、肩から手にかけての動脈が伸びてしまって、血行不良を起こしてしまうことがあります。手の先にまでしっかりと血液が行き渡らないため、冷え性などのトラブルを引き起こしてしまったり、血行不良によって肩こりや首こりの症状が悪化してしまう可能性もあります。
カラダが冷えてしまう
寒い冬場などにバンザイ寝をしてしまうと、手や肩が布団から出てしまうため、手先の冷えが悪化することがあります。手先の冷えもまた血行不良や肩こり、首こりにつながる場合があるので注意が必要でしょう。
睡眠時無呼吸症候群になってしまう可能性も
両腕を上げた姿勢を続けていると顎が圧迫されて気道が狭くなってしまいます。気道が狭くなりすぎてしまうと、睡眠時無呼吸症候群になってしまう可能性もあるのです。
バンザイ寝を招く背中のこりと肩こりを和らげるストレッチ方法
さまざまなトラブルを引き起こしてしまうこともあるバンザイ寝。このバンザイ寝を招く可能性のある背中のこりや肩こりは、ストレッチを取り入れることで和らげることができます。では、その方法を詳しく見ていきましょう。
バンザイ寝をしてしまうときの背中のストレッチ
1.両腕を真上に伸ばします。
2.両腕で持ったダンベルを徐々におろすイメージで、曲げた状態の両腕を頭の後ろぐらいの位置で止めます。
3.1と2を繰り返し行います。
バンザイ寝をしてしまうときの背中のストレッチ
1.両腕を真上に伸ばします。
2.両腕で持ったダンベルを徐々におろすイメージで、曲げた状態の両腕を頭の後ろぐらいの位置で止めます。
3.1と2を繰り返し行います。
バンザイ寝をしてしまうときの肩のストレッチ
1.姿勢を正し、頭が真上を向いた状態にします。
2.両手をそれぞれの耳たぶの後ろに当て、指を耳たぶの後ろに当てます。
3.指を軸にしてアゴを引きます。
バンザイ寝をしてしまうときの肩と背中のストレッチ
手を組んで前方に伸ばし、伸ばしきったら30秒間キープします。30秒間キープしたら全身の力を抜きましょう。
バンザイ寝をそのままにしておくと、肩こりや首こりの症状がひどくなるだけでなく、さまざまなカラダの不調を引き起こすきっかけになってしまうことがあります。まずは、根本的な治療をして、カラダの負担を取り除くようにしましょう。