立ち仕事による足の疲れを抑える方法
まず、立ち仕事中にできる、疲れを軽減させる方法から見ていきましょう。効果が高いのは、なるべくこまめに足を動かすことです。足首を回す、アキレス腱を伸ばす、膝を曲げる……などのうち、できることをやりましょう。もし許されるのであれば屈伸運動や、足の甲を持って膝をお尻につけるストレッチも効果的です。とにかく足を動かすことが大事で、それによって筋肉がほぐれ、血液やリンパ液の流れも良くなります。休憩時間なども上手く活用しましょう。運動が難しい場合は、ふくらはぎをトントンと叩くだけでも効果が期待できます。
立ち仕事を続けていると、足がむくんで痛くなるという人は、マメにお水やお茶を飲むようにしましょう。むくみは、簡単に言うと細胞と細胞の間の水が、足にとどまってしまうことが原因です。となると、水分は摂らない方が良いようにも思えますが、適切な量の水分を摂ることが大切なのです。水分を補給しないでいると体内の塩分濃度が高くなり、水が溜まるばかりで出て行きません。ただし、一気にたくさん飲みすぎても腎臓が処理しきれず、むくみにつながることがあるので、少量の水をこまめに飲むようにしてください。
また、立っている姿勢も重要です。片方の足にばかり体重をかけていたり、猫背、前かがみ、腰が反ってしまう反り腰などになっていると、カラダのバランスが崩れ、骨盤が歪むなどして足が疲れる要因となります。立ち仕事では、背筋を伸ばした正しい姿勢を心掛けましょう。
自宅でできる! 立ち仕事による足の疲れのケア方法
仕事が終わったら、自宅に戻った後に足の疲れをとるためのケアをしておきましょう。有効なのは足全体、太もも、ふくらはぎなどを、リンパの流れをスムーズにすることを意識してもみほぐすことです。足指を揉みほぐしたり、青竹踏みをして土踏まずに刺激を与えるのも効果が期待できます。また、ベッドに入ったら足をお腹よりも高い位置に置いて寝ると、血液やリンパの流れがよくなってむくみが取れやすくなります。ふくらはぎの下に、枕やクッションを置いて眠ることを試してみてください。
さらに、手で足とお尻を揉んでほぐすのもおすすめです。
●足首をまわす
1.仰向けに寝て、足を揃えます。2.足のつま先を伸ばした状態で両足首を内側と外側へ交互にまわしましょう。
●ひざ裏を全体的に手で揉む
両手を図のように片足に添えて、親指でひざ裏を全体的にもみほぐしてしましょう。3.お尻の筋肉を手で揉む
腰に手をあてて、お尻の筋肉を親指で上から下に向かって全体的にもみほぐしましょう。足の疲れを癒やすために! 日頃から心掛けるべき習慣
立ち仕事による足の疲れを抑えるために、日頃から心掛けておきたい習慣についても触れておきましょう。最も気をつけたいのは、カラダを冷やさないことです。寒い季節はもちろん、夏のエアコンに対しても素肌をさらさないようにするなど、冷え対策をきちんと行ってください。特に、疲れがたまりやすいふくらはぎを温めることが大事で、そのためにウォーマーやサポーターを着用するのも良いでしょう。血流を滞らせないように意識することが大切です。また、ウォーキングやジョギングなど、ハードすぎない運動で筋肉を使うことも習慣づけましょう。足の筋肉がつくと、筋肉の収縮によって血流やリンパの流れが良くなります。また筋肉を鍛えることで、立ち仕事に負けないしなやかで強い下半身を作ることができます。
足の疲れを抑える方法はいろいろありますが、自分のカラダの状況に合っているかどうかを見極めることも必要です。どんな対策をしてもなかなか足の疲れがとれない、正しい姿勢を維持するのが辛い、といった場合は、カラダや骨盤の歪みを治すことから考えた方が良いかもしれません。そのような場合は、専門家に相談することも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。