今回は、腰痛の人向けのマットレスの選び方について、詳しく紹介します。
腰痛によいマットレスとは?
私たちのカラダは、仰向けの状態で横になると、腰部に体重の半分近くもの負荷がかかるといわれています。その状態で一晩中眠れば、腰痛のあるなしにかかわらず腰への負担は相当なものです。
カラダが沈みこみやすいマットレスの場合は、体重のかかる腰部が最も下に沈んでしまうため、寝返りが打ちにくく、さらに腰への負担が大きくなってしまいます。
このことを踏まえて、腰痛のある人は体圧を分散して腰にかかる負荷を軽減してくれるマットレスがおすすめです。しっかりと体圧分散をするマットレスなら、腰だけが下に沈み込むこともないため、寝返りも打ちやすくなるでしょう。
マットレスの種類と特徴
実際にマットレスを購入するために販売店に行ってみたものの、種類が多すぎてどれを選んだら良いのか分からないというケースは少なくないでしょう。自分に合ったマットレスを選ぶためには、マットレスについて理解を深めておくことが大切です。ここでは、主なマットレスの種類と、その特徴を詳しく見ていきましょう。
低反発マットレス
低反発マットレスは衝撃吸収材などにも使用される軟質ウレタンなどを使ったマットレスです。重さに反応してじわっとカラダが沈みこみ、カラダ全体を包み込むようなフィット感を得られるのが大きな特徴のひとつです。柔らかな寝心地のため横向けで寝ても安定感がありますが、体圧分散されないので寝返りが打ちにくく、長時間同じ姿勢で眠り続けると腰痛や肩の痛みを感じてしまう場合もあるでしょう。また、通気性の低いものが多く、暑さや蒸れに弱いというデメリットもあります。
高反発マットレス
高反発マットレスはカラダの重みを跳ね返す力が強いマットレスのことで、ウレタン素材のものや樹脂素材のものが代表的です。低反発マットレスのようにカラダが沈み込むことはなく、体圧分散をしてくれるため、適度な硬さで睡眠時の理想的な姿勢を維持することができます。腰痛持ちの人や、体重の重い人におすすめのマットレスです。ただし、ウレタン素材の高反発マットレスは、熱によって柔らかくなる性質があるため、夏場など気温の高い時期には高反発の機能がやや落ちてしまうというデメリットもあります。
ポケットコイルマットレス
ポケットコイルマットレスはスプリングマットレスの一種で、コイルスプリング(ばね)を一つひとつ小さな袋に入れてマットレス全体に敷き詰めたものを指します。それぞれのコイルが独立していて、カラダを「面」ではなく「点」で支えているため、カラダにしっかりとフィットする柔らかめの寝心地が特徴です。体圧分散には優れているものの、部分的な浮き沈みが激しく、体重のかかる腰部が沈みこみやすいというデメリットがあります。
ボンネルコイルマットレス
たくさんのコイルスプリングを連結させて一つの土台を作っているのがボンネルコイルマットレスです。ポケットコイルマットレスとは対照的にカラダを「面」で支えるため、沈みこみは緩やかで寝心地は硬めという特徴があります。また、体型に沿って沈み込むわけではないため、マットレスとカラダとの間に空間ができてしまうこともあり、体圧分散は低めだといえるでしょう。
腰痛の人が避けたいマットレス
さまざまなマットレスの種類がありますが、その中には腰痛の人が避けた方が良いマットレスもあります。ここでは、腰痛の悪化につながる可能性があるマットレスの特徴を詳しく見ていきましょう。
硬すぎるマットレス
硬すぎるマットレスは、マットレスとカラダが点で接するため、特定の部分に体重がかかり負担になりやすいといえます。柔らかすぎるマットレス
柔らかすぎるマットレスは、寝返りが打ちにくく、腰が沈んで不自然な姿勢になってしまうため、腰部に負荷がかかって腰痛の原因になってしまう可能性があります。腰痛によいマットレスの選び方
腰痛の人がマットレスを選ぶ場合には、その選び方にも工夫が必要です。まずは、硬すぎるもの、柔らかすぎるものを避けること。販売店に出向き、売り場で実際に寝てみて、体重が分散されているかどうか、寝返りが打ちやすいかどうかを確認してみるのが理想的です。
また、体重によってちょうど良い硬さというのは変わってきますので、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
起床時、腰に違和感があるマットレスは、カラダに合っていない可能性があります。腰痛のある人がマットレスを選ぶ際には、上記で紹介した内容を参考にして、自分に合ったマットレスを選びましょう。