眼精疲労を緩和する13の栄養素
眼精疲労の緩和に役立つとされる栄養素を紹介します。全部で13あり、それぞれ特徴や役割が異なります。順に見ていきましょう。ビタミンA
ビタミンAは視覚や細胞分裂に関わる栄養素として知られています。目の粘膜や粘液の成分、網膜で光を受ける細胞、神経伝達物質の材料になり、さらに涙の生成にも関わっています。ビタミンAが不足すると暗い場所で物が見えづらくなるなどの症状や、ドライアイ、視力低下につながるとも言われています。【ビタミンAが含まれる食品】
人参、かぼちゃ、春菊、ほうれん草、モロヘイヤなどの緑黄色野菜、鶏・豚・牛肉などのレバー、うなぎ、あなご、銀だら、あんこうの肝など。ビタミンB群(B1、B2、B6、B12)
ビタミンB1は視神経の活性化、目の周辺の筋肉の疲れをやわらげる働きがあるとされています。ビタミンB6は水晶体などの細胞の新陳代謝をサポートし、免疫機能を高めることから眼精疲労のケアに役立つと言われています。ほかにもB2は目の粘膜、B12は視神経を回復する役割があり、ビタミンB群全体で目の働きを助けるとされています。【ビタミンB群が含まれる食品】
B1:豚肉、玄米、豆類、うなぎ、にんにく、ごま、ピーナッツなど B2:卵、牛乳、干ししいたけ、さば、納豆など B6:鶏肉、まぐろ、バナナ、にんにくなど B12:しじみ、いくら、にしん、牡蠣、チーズなどビタミンC
ビタミンCは眼球に多く含まれている栄養素です。目の疲れや充血を防ぐ、さらには水晶体の酸化防止や透明度を保つのにも役立つと言われています。【ビタミンCが含まれる食品】
いちご、キウイ、オレンジ、グレープフルーツ、ブロッコリー、芽キャベツ、ピーマンなどビタミンE
ビタミンEは血行を促進し、疲れ目やドライアイに良いとされます。抗酸化作用があり、老眼の進行を遅らせることも期待できます。【ビタミンEが含まれる食品】
アボカド、ブロッコリー、ナッツ類、うなぎ、いか、えび、うに、かぼちゃ、ほうれん草、さつまいもなど。EPA
EPA(エイコサペンタエン酸)は中性脂肪やコレステロールなどの血液中の脂肪を減らす働きがあると言われています。血液をさらさらにして血行が良くなるので、目の毛細血管の血流促進にも役立つでしょう。【EPAが含まれる食品】
イワシ、サバ、アジ、鰹などDHA
DHA(ドコサヘキサエン酸)は網膜細胞に働きかける作用があると言われています。目の機能回復、とくに近視の視力向上に役立つという研究結果が話題になりました。【DHAが含まれる食品】
マグロ、カツオ、サンマ、サーモン、サバ、ウナギ、筋子などタウリン
タウリンは目の網膜に存在するアミノ酸の一種です。目の組織代謝をサポートし、視神経や毛様体筋などの筋肉をほぐす作用もあると言われています。【タウリンが含まれる食品】
マグロやカツオの血合い、カキ、しじみなどアントシアニン
アントシアニンはブルーベリーやカシスに含まれるポリフェノールの一種です。アントシアニンは目の網膜に存在するロドブシンの再合成を活性化して、目が受け取った光の情報の信号化をスムーズにすると言われています。また、アントシアニンには硬くなった毛様体筋をやわらげる作用があると言われています。【アントシアニンが含まれる食品】
ブルーベリー、カシス、黒豆、赤ワイン、小豆など。亜鉛
亜鉛は眼球をはじめ皮膚や骨、肝臓、筋肉などに含まれている成分です。目に関わる部分では視神経の伝達をサポートすることが分かっています。【亜鉛が含まれる食品】
豚レバー、牡蠣、カニ、するめ、アーモンドなど。ルテイン
ルテインは眼球内の水晶体や網膜中心部の黄斑に存在する成分です。水晶体や網膜の酸化を防ぐ働きをしていると考えられ、不足すると眼精疲労などのリスクを高めると言われています。【ルテインが含まれる食品】
ほうれん草、ブロッコリー、かぼちゃ、芽キャベツなど。リコピン
リコピンはトマトなどに含まれるカロテノイドの一種です。ルテインとの相互作用で視覚機能を回復させる効果が期待できると言われています。また、リコピンは油と一緒に摂ると体内への吸収率が向上します。【リコピンが含まれる食品】
トマト、スイカ、あんず、ピンクグレープフルーツなど。カテキン
カテキンはお茶などに含まれるポリフェノールの一種です。抗酸化作用があり、視覚機能の回復などに役立つと言われています。【カテキンが含まれる食品】
緑茶、紅茶、ウーロン茶など。βカロチン
βカロチンはにんじんなどの緑黄色野菜に含まれる栄養素です。体内ではビタミンAに変換され、目の粘膜や粘液、網膜で光を受ける細胞、神経伝達物質などの生成に関わります。【βカロチンが含まれる食品】
にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、パセリ、モロヘイヤなど。眼精疲労に効くマッサージ
眼精疲労に対して効果が期待できるマッサージも紹介しましょう。眼精疲労に良いマッサージ.1
1.耳の後ろあたりの首と頭蓋骨の境目に親指を当てます。2.親指を視点に顔を斜め上にあげます。
3.反対の手をおでこあたりにおき、親指に向かって押し込みます。
4.逆側も同様に行いましょう。
眼精疲労に良いマッサージ.2
1.親指を耳の後ろに置き、親指以外の指(人差し指~小指)を耳の上辺りに置いて、耳を覆います。2.当てた指をその場で円を描くようにゆっくり押し回す。これを15~20秒キープします。
ここまで見てきたように、眼精疲労や目の疲れ、視覚機能に良いとされる栄養素はとてもたくさんあります。目の疲れや目が痛い、重い、しょぼつくといった自覚症状がある人は、毎日の食事の中でこれらの栄養素をバランスよく摂取するようにしてみましょう。