突然襲ってくる仕事中の眠気……誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。特に昼食後に眠気を感じる方が多く、頭がボーッとしたままで仕事を続けてしまうと、ミスの原因になりかねません。ここでは仕事中に眠くなる原因や、オフィスでできる眠気の予防法、簡単なストレッチなどを紹介します。
仕事中に眠くなる原因
私たちのカラダの活動を調整している神経「自律神経」は、交感神経と副交感神経に分けられます。人間は目覚めると交感神経が優位になり、日中に眠気を感じることは基本的にありません。しかし、昼食後などは眠気を感じやすくなったり、寝不足や体調の不調で常に眠気を感じたりすることもあります。仕事中の眠気の原因としては、主に以下のようなものがあります。
・昼食を食べたことによる血糖値の上昇
多くの方が感じる昼食後の眠気。食後に血糖値が上昇することで、オレキシンと呼ばれる睡眠と覚醒に関係する脳内物質の分泌が抑えられ、眠気が発生します。そのため体調などにかかわらず、昼食後は眠気を感じやすくなると言えるでしょう。
・寝不足によるもの
前日の睡眠不足は、次の日の仕事に支障が出やすくなります。一日中あくびが出たり、ついついウトウトしてしまうことも。夜更かしなどを控え、毎日決まった時間に眠るようにしましょう。
十分寝たつもりでも眠気が改善しない場合は、睡眠の質に問題があるのかもしれません。枕や照明など、寝室の環境も見直すようにしてください。
・仕事のストレスや疲労
基本的に疲労感は眠ることでリフレッシュできますが、仕事の不安やストレスなどが続くと夜によく眠れない状態に陥り、結果として日中に眠くなってしまうことがあります。眠れない状態があまりにも続くと、鬱状態になってしまう恐れもあるので、ストレスを上手に発散するようにしましょう。
オフィスでできる眠気覚ましの方法
眠い状態では作業効率が落ちるだけでなく、思わぬミスを招くこともあるので、上手に眠気を吹き飛ばしましょう。以下で、オフィスでできる眠気覚ましの方法をいくつか紹介します。
・コーヒーを飲む
コーヒーにはカフェインが含まれており、眠気覚ましとしては手軽で効果的な方法です。個人差があるものの、カフェインを摂取してから効果が表れるまでに、30分~1時間程度かかるので、昼食前にコーヒーを飲んでおくと良いでしょう。
・ツボを押す
眠気を解消するツボにはいくつか種類があり、ツボを押すことで眠気防止効果が期待できます。首筋をはじめさまざまな箇所にツボがありますが、デスクに座ったまま目立たず押せる場所は「中衝(ちゅうしょう)」という部分がおすすめです。これは手の中指の、爪の生え際にあるツボ。反対の手の親指と人差し指でもむと効果があるので、適度に押さえて眠気を防止しましょう。
オフィスでできる簡単ストレッチ
コーヒーを飲んだりしても眠気がすっきりしない場合は、軽いストレッチを行ってみると良いでしょう。以下のような方法でカラダを動かしてみてください。
・あごの筋肉がキュッと引締まり、ビューティフェイスに導くストレッチ
- 両手の四指を顎にあて、顎を押し上げます。首の前面が伸ばされているのを確認したらそのまま10秒キープします。
- 手をL字型にして、両親指のあごの下の骨のくぼみにあてます。
- 親指で骨を押すようにしながら、あごを中央から耳下に向かって持ち上げていきます。5回繰り返します。
・顔色もよくなり若返りに導くストレッチ
小鼻の両脇から下に伸びる「ハ」の字のシワ。頬骨がさがり、表情筋の低下が問題です。このシワが目立つと老けた印象になるのでストレッチをして予防しましょう。
- 両手の親指を立て、他の指で「グー」の形をつくります。
- 親指を顎関節にあて、人差し指の第二関節を鼻の横にあてます。
- 頬骨にそって、人差し指を耳の方へ引き上げます。頬骨全体を伸ばすようなイメージでおこないます。これを10回繰り返します。
- 手を「パー」に開き親指付け根の膨らんだ部分を頬杖をつくイメージで頬骨にあてます。じわーと力を込めながら頬骨を真上にむけて押し上げます。10秒間続けて、左右3回ずつ繰り返します。
- 手を「パー」に開き手のひら中央を頬骨の一番膨らんだ部分に両手で挟むようにあてます。両側から中央に向かって、顔を圧迫するようにします。これも10秒間続けて、左右3回ずつ繰り返します。
・ブレイクタイムに壁を利用してエクササイズ
右手は壁につけ、左手で左足首を持ちます。踵をお尻に近づけるように後ろに引き上げ、大腿四頭筋を伸ばします。右足の膝は軽く曲げてスクワットしましょう。できたら、反対側も同様に行ってください。
・靴を脱いでストレッチ
気分転換したい際は、思い切って休息時間に素足になりましょう!両手を肩幅に開いて壁につけます。左膝を伸ばしながら1歩後ろに下がり、踵を床につけて下腿三頭筋(ふくらはぎ)のストレッチをしましょう。十分にストレッチされたら、右足を左の膝裏上にのせ、更に深いストレッチをかけます。反対も同様に行います。
このように仕事中の眠気は辛いだけでなく、仕事の質が大きく低下する原因にもなります。上記を参考に普段から体調を整え、仕事中の眠気を覚ましましょう。