肩こりがひどいがいつもことなのであまり気にしてもしょうがない…と諦めている方!注意してください。肩こりの症状はときに重大な病気の予兆を示すものでもあります。そのまま放置して重大な病気になって後悔しないためにも、肩こりに潜む病気について知りましょう。
肩こりになる原因は?
肩こりに潜む病気について知る前にまずは肩こりの原因について知りましょう。肩こりは筋肉疲労と運動不足から起こります。デスクワークで長時間同じ姿勢を続けたり、足を組むことが多かったり、かばんをいつも同じ肩にかけていたり、ハイヒールをよく履いていたり(女性の方)など、日常生活のさまざまな行動が肩こりの原因になります。
デスクワークや長時間の運転など同じ姿勢を長時間続けたり、偏った姿勢を長時間続けると筋肉の緊張状態が長く続き、疲労して固くなります。その結果、血管が圧迫されて血液が上手く流れなくなり、血行不良になるのです。また運動不足だと普段筋肉があまり使われないので、筋肉の緊張や疲労が起こりやすくなり、より肩こりの症状がでやすくなるのです。
肩こりに潜む病気
・変形性頚椎症
頚椎(首の骨)は7つの椎骨から構成され、頭蓋骨を支えて胸椎とつながっています。変形性頚椎症はこの頚椎の加齢変化することによって起こります。その結果、脊髄の血行障害が起こり、肩こりや背中の痛み、頭痛、吐き気が起こり、また脊髄が圧迫されることで上肢の機能障害や歩行障害が起こるのです。これらの症状が長く続く際は、一度整形外科で見てもらうと良いでしょう。
・頸椎椎間板ヘルニア
7つの椎骨から構成される頚椎(首の骨)の骨と骨との間には、椎間板(ついかんばん)と呼ばれるクッションの役割をするものがあります。その椎間板が加齢や遺伝的素因など何かしらの因子によって傷んで飛び出てしまっていることを椎間板ヘルニアと言います。
椎間板ヘルニアは神経根や脊髄を圧迫、脊髄の血行不良などが生じるため、肩こり、手足のしびれや痛みなどの神経症状や、手足の感覚が鈍くなったり、まともに歩けなくなるなどの脊髄症状が起こります。脊髄症状が起こったら要注意です。すぐに病院に行ってください。
・胸郭出口症候群
頚部と胸部の境目にある「胸郭出口」と言われるものが、血管や神経の圧迫によって血行不良になることで、肩こり、腕や手のしびれや痛み、筋力低下などが生じる病気です。長時間のデスクワークで同じ姿勢が続いたり、姿勢が悪かったりするとこの症状につながる可能性があります。
肩こりを未然に防ぐには、歩いたり座ったりするときの姿勢を見直したり、デスクワークに休憩を入れて軽くストレッチをして、長時間の同じ姿勢や偏った姿勢をとらないようにすること。定期的にランニングなど運動したり、寝る前にストレッチを取り入れて毎日少しでもカラダを動かすことが大事です。
病気になってからでは遅いので、気をつけて日々過ごしましょう。また、あまりに症状がひどい場合は、迷わず病院にいってください。