「肩甲骨はがし」を知っていますか? これだけ聞くと「何か痛そう……」というイメージが先行しますが、実は肩甲骨はがしは肩周りのこりをほぐし、可動域を広げるストレッチ方法の1つなのです。 今回はそんな肩甲骨と肩こりのメカニズムやストレッチ方法などについて紹介します。
肩甲骨周りの筋肉の状態が悪いと肩こりが起こる
肩甲骨は、両肩の真下にある骨で、腕を動かすために必要な動作の補助をする役割を担っています。周りには、僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋、前鋸筋、小胸筋などさまざまな筋肉があります。 肩こりの原因の多くは筋肉の緊張や疲労、血行不良によるもので、特に肩甲骨周りにある筋肉が凝り固まり、血流の悪化や神経の圧迫を招くために発症することが知られています。 運動不足やデスクワークなどで長時間同じ体勢の人、ストレスを溜めやすくカラダの冷えが気になる人などは、肩甲骨を動かすことが少なく筋肉が常に緊張している状態なので、血行が悪くなり肩こりが悪化しやすくなります。
肩甲骨周りの筋肉の状態をチェックする方法
筋肉はカラダの内部にあるため、外からでは状態を判断することは難しいのですが、以下の方法を行うと簡単に肩甲骨周りの筋肉の状態をチェックすることができますので、まずは試してみてください。
肩甲骨周りの筋肉の状態をチェックする方法1
1.背中を壁につけて立ちます。 2. 手の甲を上にして腕を壁伝いに上げていきます。 3. 痛みを感じたところでストップします。 4. 150度以上腕が上がれば正常で、150度未満の場合は肩こりの可能性があります。肩甲骨周りの筋肉の状態をチェックする方法2
1. 背中を壁につけて立ちます。 2. 手の甲を外側に向け腕を前方へ伸ばします。 3. そのままゆっくりと天井に向かって腕を上げていきます。 4.二の腕が耳につくくらい上がれば正常です。肩甲骨はがしが肩こりに効く理由
肩甲骨はがしとは、肩甲骨の可動性を改善し、筋肉の緊張や血行不良の解消を目的とします。
肩甲骨周辺には多くの筋肉があり、肩こりはこれらの筋肉が凝り固まっている状態であることが原因です。ですから肩甲骨はがしを行うことで、肩甲骨周辺の筋肉がほぐれ、血行が良くなり、肩こりの解消に繋がるのです。 また、肩甲骨はがしは肩こり改善だけでなく、ねこ背を整え、ぽっこりお腹の解消などにも繋がるなど、さまざまなメリットがあると言われています。 もちろん肩甲骨はがしだけで肩こりが完全に治るという訳ではなく、ストレスや自律神経の乱れなども肩こりの原因の1つですから、生活習慣の見直しなどを併用することで、さらに肩こりの原因となる筋肉の緊張を緩め、血行を促しやすくなると言えるでしょう。
寝たままできる肩甲骨はがしのやり方
それでは、寝たままでできる簡単な肩甲骨はがしの方法を紹介します。就寝前や起床後に、ぜひ一度試してみてください。