なで肩とは、肩のラインが下がっていることを言い、女性らしい印象となるため憧れている人もいるかもしれません。しかし、なで肩は肩こりになりやすいなどいくつかのデメリットがあります。ここでは、なで型の特徴や原因、肩こりとの関係性などをご紹介します。
なで肩とは?
正常な肩はまっすぐ立った際に鎖骨の角度が地面と平行、あるいはやや上がった状態であることに対して、なで肩は、鎖骨がもともとあるべき位置よりも低い場所にあることを言います。肩幅が狭くなり、肩のラインが下がっている状態で、正面から見ると肩の位置が首よりもかなり下にあり、山のように見えるのが特徴です。逆に、鎖骨がカラダの外側へ向かって上がっている状態のことをいかり肩と呼びます。
日本人女性にはなで肩が多いと言われていますが、それは生まれつきの場合もあれば、生活習慣でなで肩になってしまうケースもあります。なで肩は肩のラインが華奢に見えるため女性の憧れである一方、洋服の肩ひもが落ちやすい、ブラジャーのひもが落ちやすいなどの苦労があるほか、肩こりになりやすいといったデメリットも聞かれます。
なで肩の原因
なで肩の原因は主に3つあります。1つ目は生まれつきの骨格が原因の場合です。骨格はある程度遺伝するため、親や祖父母がなで肩である場合は生まれてくる子供もなで肩というケースがあるようです。
2つ目は、普段から重い荷物を肩にかけることが多い、重いものをよく引っ張ることがあるという場合。肩が下へ引っ張られるため、なで肩になりやすいようです。ちなみに、いつも同じ肩に荷物をかけている、利き手で重い荷物を持っているという人は、たとえいかり肩だとしても片側だけなで肩になるケースも見られます。
最後に、普段から猫背の方もなで肩の原因になります。猫背は頭を前に出すような姿勢になり背中が丸まってしまうため、肩が自然と内側に入ってしまします。パソコンやスマートフォンばかり見ているなど、普段から猫背の姿勢で生活しているとなで肩になりやすいでしょう。
なで肩と肩こりの関係
なで肩の人は、普通の肩の人に比べて肩こりになりやすいと言われています。肩こりになりやすい要因の1つとして、骨格による負荷のかかり方が挙げられます。なで肩の場合は肩の傾きが大きいため腕から下の重みが肩にかかりやすく、普段の何気ない動作でも肩こりに繋がってしまうのです。
また、なで肩の人はカバンを肩にかけるとすぐにベルトがずり落ちてしまうため、常に首や肩の筋肉を使って肩甲骨を持ち上げなければいけません。これも首や肩に負荷がかかり肩こりの原因になります。
なで肩改善に役立つストレッチと筋トレ
なで肩による肩こりにお悩みの人は、なで肩改善のストレッチや筋力トレーニングを実践してみましょう。
●なで肩の人が鍛えるべき筋肉
1.肩幅に足を広げます。
2.右手左手それぞれの手で鉄アレイや水の入ったペットボトルを持ちます。

3.肩を上げ下げする
4.30回3セット行います

※慣れていない人はまず500mlのペットボトルから始めましょう。あまり負荷がかからないのでは?と思う方がいるかもしれませんが、肩を繰り返し上げ下げすると徐々に負荷を感じるはずです。
●腕の筋肉のストレッチ
1.腕の力を抜いてリラックスした状態で片方の腕を頭の真上にまっすぐ伸ばします。
2.頭の真上にあげた腕のヒジを曲げて、頭の後ろにまわします。
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3.もう片方の腕でヒジを押さえて、頭の後ろの方に軽く引っ張ります。決して無理はせず、気持ちいいと感じるところで止めて、ゆっくり息を吐いて30秒キープします。
4.逆の腕も同様に行います。
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このように、肩こりの原因がなで肩である場合もあります。普段から猫背だったり重いものを肩から下げる動作をしたりしていると、知らず知らずのうちになで肩になっていることがあります。肩こりでお悩みの人は自分の肩のタイプについて確認し、なで肩だと分かった際はストレッチなどを取り入れてみてはいかがでしょうか。