肩こりと言えば、筋肉の疲れや血行不良、悪い姿勢で長時間デスクワークをした際などに現れる症状ですが、実は食事にも関係していることをご存知でしょうか? なかなか肩こりが解消できない、慢性的な肩こりに悩んでいるという方は、食生活を見直すことが改善の近道かもしれません。今回は、肩こりと食事の関係について紹介していきます。
肩こりをまねく食生活とは?
肩こりは筋肉の疲労以外に、血液の流れが悪くなったために発生しているケースがあり、血流の流れを良くすることが大切です。しかしながら、マッサージなどで患部だけを治療しても、体中の血液が原因である場合、肩こりをなかなか解消させることができません。
たとえば、不規則な時間帯に食事をとっている方や、偏った食事が中心の方など、バランスの取れていない食事により必要な栄養素が十分に取れていないと、肩こりが悪化することがあります。また、油っこい料理を好んで食べている方も、血液がドロドロになり、体中の血液循環が悪くなることで、肩こりが発症しやすくなると言えます。野菜や魚中心のバランスの良い食生活を続けることが、肩こり解消の有効な手段なのです。
肩こりの解消を助ける栄養素と食事
肩こりを解消するには、バランスの取れた規則正しい食生活を続けることが大切です。下記で、血液がサラサラになりやすく、肩に疲れがたまりにくい栄養素や食事を見ていきましょう。
・ビタミン
ビタミンは肩こり解消に有効な栄養素で、中でもビタミンB1とビタミンEは肩こり防止や改善に必須だと言われています。
ビタミンB1は、体内の糖分をエネルギーに変える役割があり、疲労がたまりやすい肩の筋肉に、しっかり栄養素を送り込むことができます。また、ビタミンEは血行の流れを改善する働きがあり、ビタミンB1と合わせて摂取すると、さらに肩こり解消の効率が上がるはずです。
ビタミンB1を多く含む食品は豚肉類や大豆、たらこなどがあり、ビタミンEが豊富な食品はアーモンドやかぼちゃ、赤ピーマンなどが挙げられます。ただし、中にはカロリーが高い食品もあるので、量を加減しながら摂取すると良いでしょう。
・クエン酸
クエン酸には、疲労物質と呼ばれる乳酸を分解する働きがあり、疲労回復に効果が期待できるだけでなく、疲れがたまりやすい肩こりの解消にも役立つと言われます。
クエン酸を多く含む食品と言えば、レモンや梅干し、キウイやグレープフルーツ、お酢などが代表的です。「クエン酸を含む食品は酸っぱいので、あまり食べたくない」という方はサプリメントなども多く発売されているので、上手に利用してみましょう。
・マグネシウム
マグネシウムは筋肉の緊張を和らげる働きが期待でき、逆に不足すると肩こり悪化だけでなく、動脈硬化などになるリスクも高くなるため、適度に摂取することが大切です。マグネシウムは納豆や大豆、干しエビ、わかめなどに多く含まれています。
これらの栄養素以外に、たんぱく質やカルシウムなどの栄養素も、肩こり改善に効果が期待できます。魚や豆類をメインに献立を作り、さらに野菜を多く取り入れた料理を作るように心掛けましょう。
このように、肩こりの原因には栄養素が深く関係しており、カラダの外からだけではなく内側からも改善することが大切です。食生活の改善と共にストレッチを実施して、よりスムーズに肩こりの改善につなげてください。