肩こり緩和の手軽な手段として、湿布を貼る方法が知られています。しかし湿布には温感や冷感があるほか、テープ状のものや分厚いものなど多くの種類があります。ここでは、肩こりへの湿布の効果と湿布の貼り方についてご案内します。
まずは湿布の種類を知ろう
一口に湿布と言ってもたくさんの種類があります。ドラッグストアなどに行くと多くの商品があり、どれを選んで良いのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。基本的な湿布の種類を下記にまとめてみました。
・温感湿布と冷感湿布
湿布には温かく感じる温感湿布と、冷たく感じる冷感湿布の2種類があります。温感湿布はトウガラシ成分を使って皮膚に温感刺激を与え、患部の血行を良くする働きが期待されます。個人差はありますが、慢性的な痛みに効果があると言われており、肩こりなどにも温感湿布がおすすめだと言われています。
冷感湿布は成分にメントールが配合されており、炎症の鎮痛効果が期待できます。ぎっくり腰や捻挫など、急性の激しい痛みの緩和などに用いられます。
・パップ剤とテープ剤
湿布の形状には、パップ剤とテープ剤の2種類があります。パップ剤は白くて少し厚みがあるタイプです。パップ剤は白くて少し厚みがあるタイプです。パップ剤は水分量が多いため、ヒヤッとする高い冷感効果が期待できる一方、厚みがあって剥がれやすいといったデメリットがあります。
テープ剤は薄いテープ状の湿布です。急激な冷感(温感)効果が低いため「ちゃんと効いてるかな?」と不安になる人もいるようですが、皮膚への浸透性が高いため薬剤の吸収性に優れているものが多いようです。慢性的な肩こりの場合は、目立たずはがれにくいテープ剤の方が向いているかもしれません。
肩こりへの湿布の効果は?
湿布は肩こりを根本的に治すものではなく、痛みや炎症を緩和する目的で使用されます。血行不良による肩こりについては一定の効果が期待できるので温湿布を使いましょう。それ以外の慢性的な肩こりについては、湿布で直接治すことはできません。
肩こりを根本的に治したいと考えているのなら、まずは整体に通って改善するか、自分で生活習慣や姿勢などを見直すことから始めると良いでしょう。肩こりの症状が深刻であれば、専門医に診てもらうようにしましょう。
肩こりに適切な湿布の貼り方と時間
肩こり緩和のために湿布を貼る際、痛みや違和感を感じる場所に貼るようにしてください。痛みが広範囲にわたる場合は、首筋から肩にかけてと、首筋の後ろから肩甲骨と鎖骨の間にも貼ると良いでしょう。
貼る時間は3~4時間が目安ですが、製品によって異なる場合があるので、湿布に記載されている説明や薬剤師の指示に従ってください。
湿布を貼る際の注意点
肌が弱い人が湿布を貼ると、炎症やかぶれが起きることがあります。肌が弱い人は長い間貼らないようにし、もし肌に合わない場合は使用をすぐ止めるようにしてください。炎症やかぶれの原因はさまざまで、薬剤自体の成分が問題の場合もあれば、粘着成分によるもの、また蒸れや汗による場合もあります。
また、肩がこっている部分を冷やすのは逆効果です。冷感タイプを使うとますます血行不良になってしまうので、温感湿布を選ぶようにしてください。
このように、血行不良による肩こりには温感湿布を使うことで一定の効果が期待できるものの、姿勢や疲れなどが原因の肩こりに関しては効果がない場合もあります。上記を参考にして、正しく湿布を使いましょう。